今日はTED英語勉強法シリーズの第2弾です。
当たり前と言われれば当たり前なのですが、多くの英語学習者が見落としている重要なことがあります。
それは「英語が話せるようになった人から学ぶ」ということです。
多くの英語学習者はTeacherから学ぼうとしますが、Learnerからは学ぼうとしません。
Teacherは英語を話すことはできますが、
そのほとんどがネイティブもしくはそれに近い人で、
自分でゼロから英語を学ぶという体験をしていません。
したがって、英語そのものを教えることができても、英語の学び方や上達法を教えることはできません。
成功への一番の近道はTeacherではなく、成功したLearnerから学ぶことです。
なぜなら、彼らは僕たちと同じ道を通って言語を習得してきたからです。
そこには、言語習得のコツや英語上達法などのエッセンスが隠されています。
英語を学ぶというときに、語句や文法などを学ぶ人はいても、
効率的な学習方法を学ぶ人はほとんどいません。
今日はTEDに登場する20カ国語話者から、言語習得のコツをレクチャーしてもらいたいと思います。
TED動画 マシュー・ユールデン
こちらの動画の中で20カ国語を習得した言語学者のマシュー・ユールデンが、「彼がどうやって外国語を身に着けたのか」について解説してくれています(日本語字幕あります)。
ここから先はこの動画で紹介されている内容をかいつまんで、僕なりの考察も交えて言語習得のコツについて解説していきたいと思います。
マンチェスター訛りは隠してますが、結構イギリス訛りがきついですね。
僕はイギリス訛りの聞き取りが苦手です(マンチェスターはゴリゴリに訛ってます)。
20カ国語話者が明かすどんな言語でも簡単に習得する方法
言語習得の3つの黄金律について解説する前に、
外国語学習者が陥る3つの誤った通説について解説してくれていますので、
まずはそちらから見ていきたいと思います。
間違った通説 その1 「外国語の習得は難しすぎる」
英語がなかなか上達しない理由のひとつに、「英語=難しい」と思い込んでいるというものがあります。
この思い込みは英語学習をより難しいものにしてしまいます。
それぐらい心理的ハードルというのは影響力が大きいんです。
「英語が難しい」と思い込むと、より難しく感じることになってしまいます。
これは日本の英語教育が少なからず影響しているでしょう。
難解な文章をより複雑に理解させることで、「英語=難しい」という思い込みが、
僕たちの潜在意識の中に根付いてしまっています。
上記記事の中でも言及していますが、5才の子供でも英語をペラペラ話せるんです。
子供でもできるんだから、特殊な能力も高度な知識も必要ありません。
英語学習の第一歩は英語に対する誤った認識を捨てることです。
間違った通説その2 「語学なんてやったって意味がない」
これからの時代は英語を必要とする会社が否応なしに増えてきます。
日本の経済は国内の内需だけでは成り立たなくなっているからです。
したがって、外国語ができる人材がますます必要とされる時代になってくるということです。
英語ができれば就職でも有利になるでしょうし、生涯賃金にも大きく開きが出てくることは間違いありません。
終身雇用制が崩壊した今の日本では、自分の身は自分で守らないといけない時代になっています。
英語というスキルは間違いなくあなたの人生を救ってくれるスキルになります。
まだまだ、英語を話せる人は少ないですから先行者有利の法則で、今のうちに英語を学んでおくことをおすすめします。
ちなみに「語学なんてやったって意味がない」と言っている人で、外国語を話せる人を一人も見たことがありません。
現状を正当化していれば、今の同じ現実が延長線上で待っているだけです。
間違った通説その3 「習得しようとする言語を話す国に居住しなければならない」
日本にいると「海外在住者は英語ペラペラ」というイメージがあります(少なくとも僕はそうでした)が、実際は全然違います。
なぜなら、ほとんどの日本人は日本語環境で暮らしているからです。
そして、人間は苦痛を避け快楽を求めるという本能があります。
したがって、必要に迫られない限り大多数の人は楽な日本語環境にどっぷりつかり、英語学習をしなくなってしまいます。
それがいいとか悪いとかいう話ではありません。
人間とはそういうものだという話です。
僕も今まであった日本人の中で「この人英語うまいな」と思ったのは、
片手で数えるほどしかいません。
ここから先は外国語習得のための近道について解説します。
近道① 似ている部分を探してそこに注目する
これはどちらかというと、英語話者が他の言語を学ぶ時に有効なメソッドです。
しかし、日本語と英語の中にも共通する語句がいくつか存在します(発音は違う)。
普段我々になじみの深い単語は、覚えるスピードも速いです。
また、英語の中にも似たようなパターンで構成されている語句があるので、
そこから一定の法則を導き出すことで、理解の速さと深さが劇的に良くなります。
近道② シンプルに考える
日本の英語教育は英語をより複雑に理解させる傾向があります。
なぜなら、簡単すぎると試験で点数に差がつかなくなってしまうからです。
その経験がトラウマとなり、英語が苦手という人も少なくないと思いますが、
会話のときに使う英語表現というのは非常にシンプルです。
1000語覚えれば、日常会話の70%をカバーできるともいわれています。
(ちなみに受験に必要な英単語は5000語程度だそうです。)
学校で学んだ英語は忘れてください。
最初は文法を意識しなくても大丈夫です。
文法が間違ってても通じます。
英語を学ぶのは英語でコミュニケーションをとりたいからであって、
文法をマスターしたいからではないですよね?
近道③ 自分に関係のあるものだけ学ぶ
これはこのブログで僕が何度も論じていることです。
英語上達の最短最速の道は「選択と集中」です。
英語学習=ネイティブレベルにならないといけないという思い込みを捨ててください。
あなたがレストランで働いていて外国人を接客するなら、それに関連した英語がはなせればいいだけであって、病院で使うような表現を学ぶ必要はありませんよね。
全部勉強しようとするから、その膨大な量に圧倒されて挫折してしまうのです。
自分に必要な分野だけに集中すれば、学ぶ量自体は大したことありません。
簡単に英語を習得するための3つの黄金律
長くなりましたが、ここからが本題になります。
ここでは英語習得の3つの黄金律を紹介します。
①学習中の言語を使いながら生活する
自分を英語環境に置くことによって、脳みそが英語脳に変わっていきます。
「英語を聞き流せ」という意味ではありませんので、誤解のないように注意してください。
下手くそでもいいので思ったことを英語で口にしてみると、英語の会話能力が飛躍的に向上します。
動画の中でもスマホやパソコンの表記を英語表記に変えたほうがいいと言っています。
これもイマージョンの一種です。
僕がオンライン英会話サービスを日本のものではなく、海外のものを進めているのは、英語脳を身に着けることができるからです。
②間違える
これは数日前に記事を書いたばかりです。
非常にタイムリーですね。
詳細はこの記事の中に書いてあるので、読んでみてください。
③楽しむ
マシューは楽しむと表現していますが、「好きになる」と置き換えることもできると思います。
英語学習に挫折するのは、「勉強」だからです。
勉強というのは苦痛ですよね。
英語学習が楽しくて仕方なければ、止めろと言われても勝手に勉強します。
だから、英語を楽しめるような環境づくりが最も大切ということができます。
まとめ
このブログで過去に紹介した記事とリンクするものが多かったですが、
僕自身が「どうやったら英語がうまくなるだろう」と試行錯誤して導き出した答えが、たまたまマシューと一緒だったというだけです。
すべてのものに法則が存在するように、英語上達にも法則があります。
まずはその知識をいれてから英語を学ぶことで、
英語学習に割く時間を大幅にカットすることができるようになります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。