昨日はシンガポールが移住先でおすすめですよ、というお話をしておきながら今日のブログの内容はまったく逆の内容になります。
住みやすさに関してはシンガポールがダントツの一番であることは間違いありません。単純に海外に住むことが目的であれば、それでいいと思います。
長期的に住むことを考えているなら、住みやすい環境であることに越したことはないからです。
海外移住を考える時、しっかりと目的を持ってから移住先を決めたほうがいいです。
ただ海外に住めればそれでいいのか、それとも海外に住んでから何かしたいことがあるのか、そこを明確にしておかないと、せっかく海外に移住しても本当の満足は得られないからです。
僕も最初の移住先をベトナムに決めたのは、ただ単純に仕事のオファーを一番最初にもらったからです。
もしその時にしっかりと目的意識を持っていたならば、その後いくつかの国を転々とすることはなかったように思います。
僕はカナダで永住権をとりました。死ぬまでここに住むかはわかりませんが、少なくとも子供が大学に入るぐらいまではいるつもりです。
ちなみにアジア(ベトナム・シンガポール)では、永住権をとる日本人は少なく、長期在住者の多くが就労ビザの延長を繰り返しています。
今日はなぜ僕がシンガポールではなく、カナダを永住場所に決めたのかを説明したいと思います。
一番の理由は子育てと子供の将来のことを考えたからです。
海外移住に興味のある方はこちらの記事もぜひご覧ください。
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僕がシンガポールを永住先に選ばなかった理由
①家賃や車がバカ高い
シンガポールは国土が狭いこともあり、家賃が異常なぐらいに高いです。僕のように現地採用の人間の場合、共働きでギリギリ安価なコンドに住めるかどうか、というレベルです。
コンドは当時で月$4,000~で、高い物件だと$8,000~$10,000ぐらいの家賃がかかりました。日本の会社から家賃補助の出る駐在員はコンドに住むことができましたが、現地採用の人間でコンドに住むのは、相当難しかったです。
僕も在住時はHDBと呼ばれる公団住宅に妻と一緒に住んでました。しかも同じユニットを別の人とシェアしている状態でした。最終的にはHDBでオーナー不在(1部屋ロック)という好条件の物件を見つけましたが、それでも手狭でした。
シンガポールを去る数か月前に子供が生まれましたが、子供がいる状態で長期的に暮らすにはあまりにも、住環境がよくないと思いました。
車もめちゃくちゃ高いです。車は購入する必要がないぐらい公共の交通機関が発達していますが、僕は車を運転するのが好きなので、今後一切車に乗らないのが嫌でした。
②学費が高い
カナダは公立学校は学費無料です。シンガポールは外国人の場合、公立学校でも学費がかかります。
シンガポールやベトナムには日本人学校があります。
日本人学校は主に駐在員のような短期滞在者の子供たちが、日本に帰国した後も学校の授業についていけるように、日本の教員免許をもった先生(つまり日本で教師として働いている人)が日本から派遣されています。
日本の学校と多少の違いはありますが、授業のカリキュラムなどは日本の学校とほぼ同じです。
日本では義務教育は無料ですが、日本人学校は有料です。
基本的には駐在員の子供が通う学校ですので、僕たち家族のように日本に帰国予定のない人たちの子供は、日本人学校に通うメリットがないので、ローカルの学校に通う比率高いです。
ちなみにカナダには日本人学校はありません。代わりに日本語学校があります。日本語学校とは、「日本語を学ぶための学校」で日本の学校のような授業をするわけではありません。
場所にもよりますが、基本的には週1回日本語の授業があるだけです。
僕の息子も日本語学校に通っています。
③シングリッシュが嫌だったから
シンガポールの公用語は英語です。シンガポール人は英語ペラペラですが、ネイティブの英語からすると、文法や発音はめちゃくちゃです。
中国人がマジョリティの国ですから、多くのシンガポール人は中国訛りの英語を話します。マレー系はマレー訛り、インド系はインド訛りの英語を話します。
ビジネスシーンでEメールでやり取りするときなどは、正しい英語を使っていますが、会話シーンでは訛りや文法が違いすぎました。
例えば「昨日レストランに行きました」はI went to the restaurant yesterdayですが、シングリッシュでは過去形を使うことはまれで、I go to the restaurant yesterdayという場合が多いです。
ひょっとしたら日本人のような外国人はESLのクラスがあり、ネイティブと同じ英語を学べるのかもしれませんが、もし息子がシングリッシュを話すことになったら嫌だな、と思ったのです。
人にもよりますが、シンガポール人は「ネイティブが話すような難解な言い回し」や「スラング」は通じないことが多いです。
僕もシンガポールで働いていた時に、新しく学んだ英語表現を職場の同僚に試してみたことが何度もありましたが、理解できていませんでした。
映画やドラマを見るときも中国語か英語の字幕がついているので、必ずしもネイティブスピーカーと同等の英語レベルがあるわけではありません。
子供が将来国際的な仕事をするのであれば、より正確な英語を学ばせたいという思いがあったので、シンガポールで子育てはないかな、と思いました。
ちなみにシンガポールで長期的に働く場合、現地採用も含め大多数の人は日系企業もしくは、日本人マーケットを相手にする仕事(ホテルなど)をしています。
外資系で働きたいのであれば、よほど光るものがないとチャンスは薄いと思います。
カナダは政府が子供手当(結構な金額)を補助してくれたり、RESPと呼ばれる教育資金用の積み立て口座にも、預入額に応じて補助金を出してくれたりします。
シンガポールやベトナムにもそのような制度があるかもしれませんが、少なくとも僕はアジア在住時にその国の政府や金融庁と直接やり取りをすることは一度もありませんでした。
カナダではこういった補助金などの制度もあるので、結構頻繁に政府とやり取りすることがあります。
今日の記事はかなりシンガポールのネガティブキャンペーンになってしまいましたが、シンガポールは世界でもトップクラスの教育レベルですから、教育そのものが悪いわけではありません。
僕の希望に合致しなかっただけで、
やはり一番のおすすめ移住先であることには間違いありません。
今日は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
カナダのいいところはこちらの記事でまとめています。