「せっかく勉強した英語フレーズを忘れてしまって思い出せない」
これは多くの英語学習者が抱える悩みの一つです。
実は僕自身も同じ悩みを抱える一人でした。
英語学習に膨大な時間を注ぎ込んだにもかかわらず、
その時間と労力に見合っただけの結果は得られませんでした。
その理由は「学んだ内容の大部分を忘れてしまっているから」です。
このブログでも何度か紹介したエビングハウスの忘却曲線によると、
人間は1時間後には学習した内容の約60%を忘れてしまいます。
つまり英語学習に1時間費やしたとすると、
実際に身に付いているのはその半分程度だということです。
非常に効率が悪いですね。
ちなみにこの状態で反復学習をしないままでいると、
1週間後には約80%忘れてしまうことになります。
定着率わずか2割です。
ゾッとしますね。
僕たちが英語の勉強に費やす時間の8割は無駄になっているということです。
「もっと効率的に英語を定着させる方法があったらいいのに」
と思いますよね?
今日は定着率を劇的に向上させる、驚異の英語記憶術についてお話ししていきたいと思います。
記憶力を驚異的に高める3つのポイントとは?
学んだ内容の大半を忘れてしまうというのは、
あなたの記憶力が悪いからではありません。
冒頭でお伝えしたように人間の脳の仕組み上、
大部分は忘れるようになっているからです。
とはいえ、勉強方法によって記憶に残りやすくすることはできます。
①五感を使う
あなたは英語を学習するときにどのような方法で勉強していますか?
「本を読むだけです」
という方は注意が必要です。
なぜなら、本を読むだけという手法は最も記憶に残りにくい学習方法だからです。
一般的に「五感をできる限り使った方が記憶に残りやすい」と言われています。
「本を読むだけ」という方法は、
視覚だけしか使っていないため記憶に残りづらいのです。
「本を読んでノートに書く」のであれば、視覚+触覚を使うことになるので、
本を読むだけよりは記憶の定着率が高まります。
逆に「音声を聞くだけ」という手法は聴覚だけしか使っていないことになります。
視覚+聴覚+触覚を使った勉強方法が、
もっとも理想的な学習方法であると言えます。
②印象に残りやすい素材を選択する
「1週間前の今日の晩御飯は何ですか?」
と聞かれて正確に回答できるひとはほぼゼロでしょう。
しかし、「結婚式の日に食べた夕食を教えてください」と聞かれたら、
事細かに説明できる人が多いのではないかと思います。
なぜ、遠い昔の日のことを鮮明に覚えているのに、
わずか1週間前のことは覚えていないのか?
それは印象が弱いからです。
時期の問題ではありません。
どんなに昔のことだったとしても、
強く印象に残る出来事は長期記憶に保存されるため、
いつまでも記憶から消えることがないのです。
逆に印象の弱い出来事は短期記憶に保存されるので、
すぐに忘れてしまいます。
もし1週間前の食事が記念日の特別なディナーだったとしたら、
ほぼ確実にメニューを覚えているはずです。
印象の強さは重要度の高さとも関連性があります。
ただの数字の羅列であるにもかかわらず、
自宅の電話番号は完璧に記憶しているのは、
その情報の重要度が高いからです。
③物語形式の素材を選択する
突然ですが、世界で一番売れている本は何かご存じでしょうか?
はい、その通り。聖書です。
では聖書はどのような形式で書かれているか知っていますか?
アダムとイブの話とかノアの箱舟なんかが有名ですね。
そう、実はすべて物語形式で書かれているんです。
なぜ物語形式で書かれているかと言うと、
そのほうがわかりやすいからです。
物語なら子供であっても理解することができます。
子供の絵本は大体が物語で構成されていますよね。
物語だから小さな子供であっても、ストーリーを簡単に覚えることができるのです。
プロの役者に学ぶ驚異の英語記憶術を伝授
プロの役者は、なぜあんなに数多くのセリフを覚えることができるのでしょうか?
もちろん、台本をしっかり読んで頭に叩き込んでいるということもありますが、
彼らは上記①~③のポイントをすべて押さえているからセリフが記憶に残りやすいのです。
演じることを通して五感をフルに使い(①)、
ドラマチックな展開でシーンが印象に残りやすく(②)、
物語形式なので話の流れがありセリフを覚えやすい(③)。
ということです。
特に③の「話の流れがある(物語形式)」ということが、
セリフを覚えるのに大いに役立っています。
おすすめ勉強方法
前置きが長くなりましたが本題に移りたいと思います。
今まで説明したことからお分かりいただけるように、
前述①~③の要素を含む手法で英語を勉強すれば、
圧倒的に記憶量は向上します。
おすすめは動画を使った英語学習です。
ただし、英語のレッスン動画をみるのではなく、
物語形式(ドラマ・映画)になっている動画でなければなりません。
これは③(物語)だけでなく②(印象)も影響しています。
英語のレッスン動画は非常に勉強になりますが、
いかんせん印象が薄いので内容をすぐに忘れてしまいます。
ドラマや映画というのは印象的なシーンが多いので、
そのシーンとセットでセリフを覚えてしまっているということがよくあります。
ポイントは「覚えてしまっている」という点です。
意図的に記憶しようとしなくても、
脳がシーンとセットで勝手に覚えてしまうということです。
もちろん、よほどのことがない限り1度で記憶するのは難しいので、
何度も動画を見返す必要がありますが。
ただ、気を付けないといけないのは動画の再生時間の長さです。
2時間以上かかる映画をダラダラと見てもなかなか記憶に定着しません。
そうではなく、あるシーンだけを切り取った短い動画を何度も反復して見るほうが良いです。
動画学習で気を付けるポイントをこちらの記事で解説しています。
↓
おすすめ無料動画
ここでは無料で見ることができるおすすめの動画チャンネルを2つ紹介します。
重要な部分だけを切り取って短くまとめてくれているので、
繰り返し学習することが苦になりません。
さらに重要表現に対する解説もしてくれているので、
理解度がより深まるという優れた動画になっています。
ただし、解説も含めすべて英語になっているため初心者向けではありません。
フレンズやビッグバンセオリーなど人気Sitcomを題材とした英語学習動画です。
レベルはちょっと高めです。
解説もかなり詳しくしてくれるので非常に勉強になります。
人気ドラマを見て楽しみながら勉強できるのはいいですね。
おもにアニメやディズニーを題材としたチャンネルです。
特徴としては解説がかなりあっさりしているのと、再生時間が短いことです。
動画1本あたり3分程度で見ることができるので、
スキマ時間で学べるのと、繰り返し視聴するのが苦にならないのがポイントです。
まとめ
英語学習の効率が悪いという悩みを抱えている人は、
学び方に問題があるのかもしれません。
人間の記憶のメカニズムを理解し、
「忘却不可避」の状態を作り出すことができれば、
無理せずとも記憶に定着させることはできます。
ぜひ試してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。