語学留学やワーホリ(ワーキングホリデー)に行けば、英語が話せるようになると思っている人が多いですよね。
でも実はそれは必ずしも真実ではなくて、多くの語学留学生やワーホリはほとんど英語が上達することなく、日本に帰国していきます。
今日はなぜ彼らが英語が話せるようにならないのか、その理由と対策についてお話したいと思います。
僕はフランスに短期留学していたことがありますが、英語圏への留学はありません。ワーホリもやったことはありませんが、カナダでたくさんのワーホリを見てきたし、雇う立場でもありました。
語学留学やワーホリの中には必ずしも「英語の上達」が目的の人ばかりではありません。
「海外に住みたい」とか「日本ではできない経験をしたい」、「ただ楽しみたい」などの理由の人もいますから、英語が話せるようにならないからといって、それが必ずしも失敗だというわけではありません。
今日の記事は「英語が上達するかどうか」という視点だけで書いています。
その点を事前に踏まえた上で読んでいただけるとありがたいです。
語学留学・ワーホリしても英語が話せるようになりません
以前にこのような記事を書きました。
タイトルの通りですが、多くの人が誤解しているのが「海外に住めば英語が話せるようになる」ということです。
僕自身も日本にいた頃は、海外に住んでいる日本人は英語もしくは現地語がペラペラだと思っていました。
でも実際自分が海外に住むようになってからは、むしろ英語を話せる日本人の数の方が圧倒的に少ないことに気づきました。
だから英語が話せるようになりたいから語学留学やワーホリに行こうと考えている人は、まずその考えは真実でないことを知る必要があります。
語学留学・ワーホリの典型的な失敗パターン
冒頭でもお伝えしましたが、「英語が話せるようになるか」という視点から見た失敗という意味ですのでその点ご理解ください。
最大の理由・日本語環境にそまる
語学留学・ワーホリが英語が話せるようにならない一番の理由は「日本語環境に染まる」からです。
そしてほとんどの語学留学・ワーホリがこのパターンにはまります。
海外で日本人と知り合うと親近感がわきます。日本にいたら絶対接点を持たないような人とも友達になってしまうぐらいです。
自分が通っている学校に日本人がいたら、その人と友達になる可能性は高いでしょう。
日本語環境で暮らすのは楽です。だからこそ語学留学生やワーホリだけでなく、その他の海外在住日本人もそこにどっぷりとつかってしまい、英語が上達しません。
休みの日に一緒に遊ぶのも日本人、学校が終わった後にご飯を食べにいくのも日本人。
これでは英語が上達するわけがありません。
以前に海外在住の日本人にはヒエラルキーがあると話をしました。
したがって、基本的にワーホリと現地で働く日本人や駐在員が接点をもつようなことはなく、だいたいは同じワーホリの人とつるむ形になります。
実はワーホリの中でもつるんでもいい日本人と、つるまないほうがいい日本人がいます。
何度も言いますが、ここで言う「つるまないほうがいい」という表現は、「英語が上達うかどうか」という視点から見た「つるまないほうがいい」という意味ですので、誤解なきようにお願いします。
つるんでも大丈夫な日本人の見分け方
まずつるまないほうがいい日本人とはどういう人かということについて説明します。
それは「志が低く、楽な方に流される人」です。
そしてほとんどのワーホリはこのパターンです。
英語の勉強というのは多くの人にとって苦痛です。だから痛みを避けて、楽な日本語環境に流される傾向があります。
志が低く、楽なほうに流される人は、常に同じようなタイプの日本人とつるみます。
簡単に言うと「大学生気分」な人たちです。
ここにはまってしまうと、いっさい英語が上達しません。
もうひとつのパターンの日本人は「きちんとした目標があってワーホリに来ている人」です。
この人たちは「英語が話せるようになりたい」という意志が強いです。
この人たちとつるむことができると、一緒に英語を勉強したり、英語が上達する環境に一緒に行ったり、お互いに切磋琢磨することができます。
ただこのタイプのワーホリは、前者のようなタイプのワーホリから距離を置く傾向がありますので、もしあなたが前者タイプであれば一緒につるむのは難しいかもしれません。
彼らからすると前者タイプは英語学習にとって障害でしかないためです。
ではその見分け方ですが、その人のバックグラウンドを見ると判断できます。
僕はワーホリの採用も担当して、たくさんの人たちを見てきました。
そして後者の日本人はほぼ例外なくある共通点がありました。
それは「日本にいた時の職業」です。
職業差別をするつもりはありませんし、僕は人を学歴や肩書で判断するのは嫌いです。
でもこればかりは真実なので「日本にいたときの職業で判断してください」としか言いようがありません。
日本にいた時にきちんとした会社でそれなりの期間働いた人というのは、後者の「しっかりと目標のある日本人」です。
これはほぼ例外がありません。
具体的にはそこそこの有名企業だったり、銀行に勤めていた人たちです。
彼らは日本での安定した生活を捨てて海外に来ています。
だから「英語が話せるようになりたい」という意志も強く、低きに流されることもありません。
一方で日本でアルバイトしか経験していないような人は、だいたい前者でした。
僕は彼らの採用を担当していました。
日本でアルバイト経験しかないワーホリの人は、面接に遅刻することも多かったり、バックレるなんていうのも日常茶飯事でした。僕はビジネスマナーをとやかく言うのが嫌いですが、その僕でさえ辟易するようなメールのやりとりも多かったです。
これはうちの会社だけでなく、どこの会社の人も同じことを言っていました。
もちろん全員がそうだというわけではありませんが、彼らはかなりの高確率で「大学生気分」な人たちです。
もしあなたが英語が上達したいのであれば、このグループの日本人からは距離を置いたほうがいいでしょう。
英語が上達しない理由:自主学習をしていない
英語が上達しない理由のもう一つは自主学習をしていないということです。
語学学校の授業だけで満足してしまい、自宅ではまったく勉強しない人たちのことです。
どんなに語学学校に通っていても、自主学習をしなければ英語は上達しません。
特に自宅で日本語の動画とかばっかり見ているのであればなおさらです。
さきほど「志が高く、意志が強い」日本人の話をしましたが、彼らは自分の時間も英語勉強に時間を割いています。
だから英語が話せるようになります。
語学学校だけで勉強してそれ以外の時間でまったく英語に触れないのであれば、日本で英会話スクールに通っている人とさほど変わらないということは意外に知られていません。
英語が話せるようになるための方法
ここからはどのようにすれば英語が上達するのかについて話していきます。
それはずばり「ネイティブと友達になる」ということです。
一つ気を付けてほしいのが、「外国人と友達になる」のではなく、「ネイティブと友達になる」ということです。
外国人と友達になる人は多いです。しかしその外国人は同じ語学学校に通う英語が得意でない外国人です。
その人達とつるんでも英語の上達が遅いか、まったく上達しません。
もしあなたのほうが彼らより英語がうまいのであれば、彼らの間違った言い回しが伝染してしまうかもしれません。
ここが「語学留学生」と「大学留学生」の大きな違いです。
語学留学生というのは語学学校に通う人たちのことで、その周囲にいる人達は世界中のESLの人達ばかりです。
中には英語レベルの高い人もいますが、日本人よりも英語が話せない人もたくさんいます。
大学留学生の周囲にいるのは、現地の大学生=ネイティブです。
だから彼らと英語で話す機会も多く、わざわざ語学学校に通わなくても英語を学ぶことができるのです。
特に友達としてネイティブと一緒にいると、「生きた英語」を学ぶことができます。
学校で学ぶ汎用性の低い英語とは違います。
もしあなたが四六時中ネイティブと一緒にいるのであれば、極端な話一週間の短期留学でもかなり英語が上達すると思います。ただしその英語力は持続しませんが。
ネイティブと知り合う方法
とはいってもネイティブと知り合う機会というのは、語学留学やワーホリの人にはほとんどありません。
自発的に行動しないことには彼らと接触するのは難しいでしょう。
もしホームステイ先のホストがネイティブなのであれば、積極的にコミュニケーションをとった方がいいでしょう。彼らはビジネスとしてホストファミリーをしている人もいますが、日本人が好きでホストになってくれる人もいます。
そういう人は休みの日もどこかに連れて行ってくれたりすることが多いです。
ただ移民でホストファミリーをしている人(非ネイティブ)もたくさんいるので、そこは見極めが必要になります。
他には例えば語学学校の先生に「どうやったらネイティブと友達になれるか」を聞いてみるのも一つの方法です。
後はMeet upなどのサイトを利用するなどですね。
リンクは日本のMeetupですので、自分の滞在する国のMeetupに切り替えて利用してください。
ねらい目は「日本のアニメ」や「日本語勉強」とかのサークルに参加することですね。
自分のまったく関係のないジャンルは参加しずらいですし、日本のアニメサークルであれば、日本人であるだけで参加する理由ができます。
あなたの英語レベルにもよりますが、ネイティブにとって英語が得意でない人と一緒にいるのは少なからずストレスです。
ですから、相手にとって「あなたと一緒にいることにメリットを感じる」何かを提供する必要があります。クレクレマインドでは、相手に距離を置かれます。
冒頭の参考記事のリンクにも書きましたが、ワーホリの人であればどの職業を選ぶかということでほぼすべてが決まります。
気軽に働けるジャパレス(日本食レストラン)で働いたら、あなたの英語力はまず上達しないでしょう。
英語ができなくても外資系で働くことのできるポジションはあります。
それについてはまた後日記事を書きます。
今日は以上です。
いつもブログを読んでいただきありがとうございます。