英語を上手に話せるようになりたいと思っている人はたくさんいますが、実際に上手に話せるようになる人は少数です。
理由は簡単で英語が上達するまでのプロセスが苦痛だからです。
要するに勉強するのが大変なので挫折してしまうということです。
ということはそのプロセスにおける苦痛がなくなれば、簡単に英会話が上達するということです。英語の勉強が苦痛な人にとっては、夢のような話ですね。
今日は勉強せずに英会話が上手くなる方法について解説します。
ミラーニューロン
ミラーニューロンというのは「ものまね細胞」と呼ばれる脳の神経細胞のことです。
詳しくは僕のメインブログ(サイドバーにリンクあります)に解説してありますので、
興味のある方は読んでみてください。
人間というのは無意識のうちに周囲の人間に影響されています。
ネガティブな発言ばかりする人と一緒にいると、不思議と自分もネガティブな思考になってしまいます。
それはミラーニューロンの働きによるものです。
例えば普通の人が優秀な人に囲まれると、周りの人間に影響されて無意識のうちに彼らと同じような振る舞いをするようになります。
成功者がよくするアドバイスで「付き合う人間関係を変えなさい」と言っているのは、このミラーニューロンが関係しているからです。
英会話ミラーニューロン体験談
僕自身もこのミラーニューロンを体験したことが何度もあります。
例えばカナダの観光地のある観光施設でアトラクションのチケットを売っていた時の話です。
同僚の80%はネイティブスピーカー(カナダ・オーストラリア・イギリス)でした。
当然彼らの話す英語もネイティブレベルなわけです。
その環境にいると自然と自分の英語レベルも上がっていきました。
「なるほど、そういう風に言うのか」というような表現もたくさんあり、お客さんに対して話すときも、彼らの言い回しをそのまま真似するようになりました。
この時はまったく英語の勉強はしていません。にも関わらず自分の英語レベルはめきめき上達していったのです。
ただ注意が必要なことがあります。
このミラーニューロンは逆にも作用するということです。
チケット売り場で働いていたときのお客さんは、世界中から来る観光客です。
中には英語をまったく話せない人もいるわけです。
特に中国から来た年配のお客さんは、ほぼ英語が通じない状態でした。
そういう場合、普通は中国語が話せるスタッフに通訳をお願いするのですが、
そのスタッフが近くにいない場合は、自分でなんとかしないといけません。
中にはまったく英語が話せない(One two threeもわからない)人もいましたが、
本当に基礎的な英語だけ話せるお客さんが多かったです。
彼らの単語を羅列しただけの英語を聞いていると、自然と自分の話す英語もカタコトになってしまっていました。
これもミラーニューロンの働きによるものだと考えられます。
つまり、もしあなたの英語レベルがそれなりに高い場合、カタコトの英語しか話せない人に囲まれてしまうと、あなたの話す英語もそれに釣られてしまうということになります。
ちなみに英語がまったく通じないお客さんが来た場合は、パソコンの翻訳ソフトを使ってコミュニケーションをとっていました。
英会話が上達する条件
これは僕の経験則から導き出した数値ですので、必ずしも正確ではないかもしれませんが、今からお伝えする条件に当てはまる環境を見つけることができれば、あなたの英語は勉強しなくても自然と上達するようになります。
ミラーニューロンを利用して勉強せずに英語レベルを上達させるために必要なポイントは以下の3点です。
- ネイティブスピーカーの比率
- ネイティブスピーカーの数
- 彼らと接する期間の長さ
一つずつ説明していきます。
ネイティブスピーカーの比率
僕は海外に出てから10社以上の会社で働きました。日本人ばかりの環境や、Non-nativeが中心の会社、ネイティブがMajorityの会社など様々なパターンを経験しています。
その経験を通して気づいたことは「ネイティブスピーカーの比率が多くないと、ミラーニューロンによる英会話レベルの上達は見込めない」ということでした。
例えばNon nativeが中心(8割以上)の会社の中にわずかなネイティブがいた会社で働いていたときは、まったく英語が上達しませんでした。
普段から聞いている英語は自分と同じレベルもしくは、自分よりも下のレベルだからです。
たまにネイティブと会話をすることがあっても、大半の時間Non-nativeの英語を聞いていたら、そちらの英語が自分にインストールされてしまいます。
もし英語の超初級者であれば、Non-nativeの環境に入っても自動的に英語は上達しますが、自分の英語レベルが上がり、周囲の人間の英語レベルと同等になった場合は、このミラーニューロンによる効果はほぼありません。
ネイティブの比率が8割でNon-nativeの比率が2割ぐらいが理想的です。
ネイティブスピーカーの数
例えばあなたがネイティブスピーカーと交際しているとします。
それだけでも十分英語レベルは上達しますが、これだけではミラーニューロンの効果はそれほど高くありません。
もしそのネイティブの友人数人と頻繁に過ごす機会が増えれば、圧倒的なスピードで英語レベルは上達します。
ネイティブと接する期間の長さ
ネイティブと話したことがある人は、何故か自分も英語が上手くなっている感覚を感じたことがあるかもしれません。
しかしその効果は一過性のもので、持続することはありません。
ですからネイティブと接する期間の長さというものは非常に重要な要素になります。
例えばあなたが何かのきっかけで外国人ツアーに参加したとします。
そのツアー中はあなたの英語レベルは上がっているはずです。
しかし、数日も経てば以前の自分に戻っています。
これはホメオスタシスという現状維持機能があるためです(これもメインブログで解説しています)。
だから例え100人のネイティブと一緒にいたとしても、その期間が1日だけなのであれば、すぐに元のレベルに戻ってしまいます。
したがって、できる限り複数のネイティブと長い期間過ごせる環境を探すことが非常に重要になります
ネイティブと働ける仕事
日本ではなかなかネイティブスピーカーと接する機会は少ないと思います。
そのため積極的に行動しないとこのような環境にめぐりあうことはできません。
ネイティブが中心の会社で働くためには、かなりの英語レベルが必要になると思うので、初級者の方には難しい選択かもしれません。
しかし、外国人をサポートするボランティアなどであれば、可能性はあるかもしれません。
車の運転と一緒で学科の勉強ばかりしていても運転技術は上達はしません。
英語も実践経験をたくさん積むことで、机上での勉強よりも圧倒的なスピードで上達することができるようになります。
今日は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。