英語ビジネスレベル最短への道 海外移住・海外就職ブログ

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英会話 文法は勉強するのではなく、違和感を感じるだけ

英語だけに限らず、外国語を習得するときは文法を学びますよね。
もちろん文法を学ぶことは大切ですし、知らないよりは知っておいたほうがいいですが、英会話という分野においては必ずしも文法は必須ではありません。

 

英語がスムーズに話せない原因のひとつに、「必要以上に文法を気にしすぎてしまう」というものがあります。

 

今日のテーマは「文法は勉強するのではなく、違和感を感じるだけ」です。

 

英語はセンス?

こんなことをいったら身も蓋もありませんが、僕は昔周囲の人に「英語はセンス」と言っていました。

 

英語というのはリズム言語です。話し方の抑揚だけでなく、文章そのものにも「ある一定のリズム」があります。

カラオケで歌が上手い人とそうでない人がいますが、それに近いような感覚です。

 

試験英語の問題に「語句を正しい順番に並べ替えなさい」というものがありますが、その問題を理屈ではなく感覚で解ける人が、英語のセンスがある人です。

 

僕はこの語句の並び替え問題を解く際、文法を意識して解いたことはなく、並び替えた文章に違和感があるかどうかで解答していました。

間違った文章は、理由はわからないけど何か違和感を感じたのです。

 

Facebook等で英語の書き込みを見たとき、その人に英語のセンスがあるかどうかがわかります。

英語のレベルが高くなくても、自然な文章を書く人はたくさんいます。
逆に、それなりに英語を勉強しているのに、なんか違和感のある文章を書いている人もいます。

 

それに気づけるかどうかがその人の英語のセンスだと思います。

 

僕たちが日本語を習得したプロセス

僕たちは文法を理屈で理解して日本語を習得したわけではありませんよね。
周囲の大人が話す日本語を聞いて、自然と身に着いたはずです。

 

うちのマンションのエレベーターはFOBをタッチすると、どの扉から乗るかが画面に表示されるようになっています。

 

息子は4歳のとき、FOBをタッチするたびに「どの番?」と聞いていました。

でも僕や妻が「何番?」という言葉を使っているのを何度も聞くうちに、「どの番?」と聞くことはなくなりました。

 

つまり、自分の使っている日本語に違和感を感じたということです。
こうやって、自然と文法を身に着けていくわけです。

 

文法は帰納と演繹

文法とは分の法則のことです。

 

つまりある一定のルールを帰納することで文法というものが出来上がり、それを法則化して演繹しているということです。

 

シンガポール人がよく使う表現にHe don't want to~というものがありました。

でもこれは文法的に誤りですね。正しくはHe doesn't want to~です。

 

もしあなたが英語の文法をまったく知らないとして、9人のネイティブから「He doesn't want to~」という言葉を聞き、一人のシンガポール人から「He don't want to~」という言葉を聞いたとします。

 

そうするとHe don't want toに違和感を感じますよね。
どういう理屈かはわからないけど、「He don't want toは正しい表現ではない」ということだけはわかるはずです。

 

9人のネイティブのHe doesn't want toという表現を帰納して、主語がHeの時はdoesを使うという法則ができます。

そしてそれを演繹して、自分がHeを使うときにdoesを使うということです。

 

英語の文章はウェブサイトを作るのに似ている

ウェブサイトを自作するとき、ネットで調べてやり方を見ながら作りますよね。

わからない用語が出てきたら、その時にその用語を調べると思います。

 

最初っからプロトコルとかHTPとかJavascriptとかの用語の意味を調べてから作る人はいないでしょう。

そんな難しい用語ばかり先に勉強していたらまず挫折します。

 

文法とはその「プロトコルとか」のようなものです。

 

He don't want toという表現を聞いた時、なんか違和感を感じるからこの表現が間違っているということに気づきます。

そのときにそれがなぜ間違っているのかという理屈を知りたい場合に文法が必要になります。

 

He don't want toは間違いで、He doesn't want toが正しいということだけわかれば、その理屈がどうなっているのかということ自体はさほど重要ではありません。

 

例えば先ほどのエレベーターの事例で、日本語を学んでいる外国人がいた場合を想定してみます。

 

文法をベースに学んでいる外国人は「どの番号→どの番→なに番→なん番」のように文法に基づいて語句を変換します。

当然正しい表現にたどり着くまでに時間がかかり、言葉がスムーズに出てきません。

 

一方理屈は考えずに周りの日本人の真似をしている外国人は、「なん番」という言葉がすぐにでてきます。

でもその理屈はわかっていません。

 

文法を意識しすぎて全然スムーズにしゃべれないのと、文法は理解してないけどスムーズに話せるのとどちらがいいでしょうか?

 

どうしてもその理屈を知りたいときだけに文法が必要になるわけです。

 

表現を固まりで覚えてそのまま使うメリット

僕がいつも「固まりで覚えてそのまま使う」ことをおすすめしているメリットはここにもあります。

 

その固まりはネイティブが作成した文法的にもパーフェクトな表現なので、文法を自分で考える必要がないからです。

 

例えば「様子を見よう」はLet's wait and see how it goesです。

この文章を文法を考慮しながら作ったら、とても会話のスピードについていけませんよね。

 

ネイティブが使っている表現だから、文法的に間違っているわけがないのです。
だからいちいち文法を意識する必要などありません。

 

そしてこの表現と違う言い方(wait and sawなど)を聞いたら違和感を感じると思います。

 

正しい違和感を感じるためには

僕たちが文法的に間違っている文章をしゃべってしまうのは、その文章に違和感を感じていないからです。

これは僕たち非ネイティブの視点から見るから違和感を感じないためです。

 

そしてその違和感を正しく感じるためには、普段からネイティブが話している言葉遣いを注意深く聞いておく必要があります。

 

だから普段どのような英語に触れあっているかということはとても重要になります。

 

先ほどのシンガポール人の例で言うならば、9人がシンガポール人で1人がネイティブだった場合、He don't want toという言い回しに違和感を感じなくなります。

 

もしあなたに外国人の友達がいたとして、その人が非ネイティブだった場合は正しくない表現があなたに伝染してしまう可能性もあります。

 

まとめ

 

僕たちは日本語を話すときにいちいち文法を考えながら話しませんよね。

 

仮に意識するケースがあるとして、大勢の前で敬語の使い方に気を付けてスピーチをする場合などは、言葉遣いが気になってスムーズに話せないと思います。

 

外国人に日本語の文法について聞かれても、その理屈をうまく説明できる人はなかなかいないと思います。

僕たちは日本語の文法を意識せず話しているからです。

我々は文法を理屈で理解していなくても日本語がペラペラですよね。

 

だから英語も必ずしも文法が必要になるというわけではないのです。

 

今日は以上です

 

いつもブログを読んでいただきありがとうございます。