今日も文法の解説のブログになります。
英語の時制は「現在・過去・未来」の3種類が存在し、現在形・過去形・未来形がそれを表すという風に習ったと思います。
実はこの現在形という用語のせいで時制表現を誤認してしまう人が結構たくさんいます。
今日は現在形の用法についてブログを書いてみたいと思います。
現在形は現在ではなく習慣を表す
見出しに書いた通りです。現在形という表記をしますが、厳密には現在を表すのではなく、「習慣」を表すときに現在形を使います。
例えば「私は今テニスをしています」という文章を英語にします。
I'm playing tennis now.
これは今この瞬間=現在を表していますね。
ではこれを現在形で言い換えたらどうなるでしょうか?
I play tennis.
この文章は不自然な文章ですが、あえて日本語に訳すとするならば「私はテニスをします」と表すことができます。
本来ならばI play tennis every weekend.(私は毎週末テニスをします)のように何かしらの時間や期間を表す単語が付随します。
日本語で考えてみても「私はテニスをします」というのは、現在(今この瞬間)のことを話していませんよね。
でも現在形という用語の響きのせいで、「現在形は現在を表すものである」と間違って覚えてしまっている人が多いです。
会話シーンでは通じるが・・・
今まで現在形=現在で覚えていた人も、英語で会話する際にそれで通じたと思います。だからこそよけいに、現在形≠現在だということに気づかないまま英語を覚えてしまっています。
通じるのは当たり前です。会話には話の流れというのがあるので。
例えばあなたが外国人と日本語で電話をしている時に、「私は今テニスをします」と外国人が言ったら、「今テニスをしているところ」というのは何となく察しが着くと思います。
したがって、みなさんが現在形を使って現在の話をしてもネイティブの人には通じます。でもそれは「私は今テニスをします」のようにちょっと違和感のある響きになります。
しかし、日本語と違うのは現在形を使うことによって、まったく意味が変わってしまい話が通じなく場合もあるということです。
例えば「今なにしてるの?」は英語で
What are you doing now?
ですね。でもこれを現在形で表すと
What do you do?
となります。この意味わかりますか?ヒントは文末にfor livingという単語が省略されています。
このWhat do you do?は「何しているの?」ではなく、「お仕事は何ですか?」という意味です。
「今なにしてるの?」とは全然意味が違いますね。それでも話の流れがあれば相手に理解してもらえるかもしれませんが、突然「お仕事は何ですか?」と聞かれたら相手も一瞬戸惑うはずです。
このように現在形を使うことによって意味が変わってしまう表現もあるので、「現在形=現在」と覚えてしまうと、非常に危険です。
現在進行形は未来を表すときもある
同じように現在進行形は現在のことだけを必ずしも表すとは限りません。現在進行形を使って「未来」を表すこともあります。
一般的に未来を表すのはwillかbe going toだと習ったと思います。人によっては現在進行形は近い未来を表現すると習った人もいるかもしれません。
でも現在進行形は必ずしも近い未来であるとは限りません。その示すところは「予定」です。
I'm going on a trip next month.
「来月旅行に行く」という意味の文章ですが、来月は近い未来ではないですよね。
でも旅行に行くことは決まっている。だから現在進行形を使っています。
ちなみにbe going toを使ってもいいです。
このように現在形や現在進行形など用語の表面的な意味だけで、その用法を理解してしまうと混乱してしまうことになります。
現在形や現在進行形などの呼び名に惑わされないようにしましょう。大切なのは用語の指す意味ではなく用法(使い方)です。
今日は以上です。
いつもブログを読んでくださりありがとうございます。