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【旅行業15年が教える】ツアーコンダクター(ツアコン)になるには

なにか英語を活かせる仕事ないかしら?

なにやってるの?

アポロンさんに勧められて、このブログ読んでたら英語を活かす仕事をしたくなったの。

呼んだか?

きゃあ!

わっ!びっくりした。

英語を活かす仕事なら、訪日外国人相手のツアーガイドがおすすめだ。これからは訪日外国人市場はさらに拡大するだろうからな

でも、ツアーガイドなんてやったことないし、できる自信が・・・。

ならば、添乗員から始めて経験を積むといい。

テンジョウイン?

世間一般でいうツアーコンダクターってやつだ。

ああ、ツアコンのことね。

このブログの主は日本にいた頃、約6年ほど添乗員として働いていた。もう10年以上前になるがな。

ツアコンなら海外にも頻繁にいくだろうし、英語を使う機会も多そうだね。

そうだな。そこで経験を積んで、訪日外国人相手のツアーガイドを目指すといい。

ツアコンになるにはどうしたらいいの?

じゃあ、今日は添乗員になるための方法や概要について丁寧に説明するぞ。

わーい。

 

 

 

僕の旅行業界経験(ツアーコンダクター&ランドオペレーター)

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ちなみにご存知ない方のために説明しておくと、僕自身も日本にいたとき約6年間添乗員として国内旅行、海外旅行に添乗していました。

 

現在は業界から離れましたが、その後ベトナム、シンガポール、カナダでランドオペレーターとして勤務し、業界経験は15年になります。

 

ランドオペレーターをご存じない方はこちらの記事をご覧ください。

 

 

www.apollosblog.com

 

 

ツアーコンダクターは英語で?

まず、世間ではツアコンと呼ばれているが、彼らは自分たちを呼ぶときに、この呼称は使っていない。業界の人間は「添乗員」と呼んでいる。そしてツアーコンダクターというのは和製英語だ。

 

 ツアーコンダクターは英語で、Tour escourt,Tour leader,Tour directorなどと表現します。

ちなみにツアコーと呼ばれるツアーコーディネーターは旅行を手配する人たちのことを指します。

 

添乗員には2種類ある

添乗員というのは大きくわけて2種類ある。

 

社員添乗員

旅行会社の営業マン。営業の一環として旅行に添乗することはあるが、メインの仕事はあくまで営業。添乗に出る日数もそれほど多くない。旅行会社に所属する正社員。

 

プロ添乗員(プロ添)

いわゆるツアコンと呼ばれるのはこちらのタイプ。添乗業務しかしない人たちのことを指す。年間200日以上添乗業務をしている。添乗の他に打ち合わせ・精算業務などで旅行会社のオフィスに出向くことがあります。基本的に添乗員派遣会社に所属する派遣社員。

 

 

 

プロ添乗員がいるわけ

パッケージツアーなんかに参加すると添乗員がいるだろ?実はあれ、その旅行会社の社員じゃないんだ。

えっ、そうなの?

基本的に彼らは添乗員派遣会社に所属するプロ添乗員だ。

旅行会社の社員の人だと思ってた。

社員の人でいいじゃん。なんで派遣社員を使うの?

では、その理由について説明しよう。

 

 旅行業界というのはシーズナリティというものがあり、季節によって仕事のボリュームに変動があります。そして平和産業のため、SARSやテロ、自然災害などが起こった場合に売り上げに大きな影響を及ぼします。

そのため、添乗員を大量に正社員として雇用するのはリスクがあります。

そして、営業マンが仮に添乗業務しかしなかった場合、本来の業務である営業がまったくできなくなってしまいます。

添乗業務を生業としているプロ添のほうが、現場のこともよく知っているし、ツアーの本数も莫大な数になるので、基本的にパッケージツアーはプロ添が同行するほうが会社・お客様双方にとってメリットが大きいのです。

だからA社の添乗をしていた人が翌日、B社の添乗をするなんてことは日常茶飯事だ。

同じお客さんにあたることはないの?

このブログの主も一度だけある。

その場合派遣社員とはいえ、基本的にその会社の代表として現場に出ているから、その会社の人間として対応する。

へー。

 

日本添乗サービス協会 TCSA

ツアーコンダクターに関する情報を知りたいなら、TCSA(日本添乗サービス協会)のウェブサイトを見れば、詳細な情報を見ることができます。

 

ちなみにテクサと読みます。

 

こちらが公式ウェブサイトです。

 

www.tcsa.or.jp

 

 

ツアーコンダクターの資格と難易度

プロ添になるには資格がいる。ただ派遣会社で研修を受けたあとに受講することになるから、事前に取っておく必要はない。

 

 国内旅程管理主任者・・・国内で旅程管理業務を行うための資格。

総合旅程管理主任者・・・国内・海外で旅程管理業務を行うための資格。

 

ぶっちゃけ、この資格は取得するのは全然難しくないです。

 

国内旅程管理者の試験は車の免許とれるレベルの学力があれば誰でも取れます。

いまだかつて(といっても6年ですが)、国内のほうの資格に落ちたという人間を見たことはありません。

 

一般(海外)の資格は英語が苦手だと苦戦するかもしれませんが、

難易度は決して高くありません。

 

ちなみに旅行業務取扱管理者という国家試験があるが、あれとは別物だ。このブログの主も学生時代に総合旅行業務取扱管理者(当時は一般旅行業務取扱主任者)を取得したが、結局15年のキャリアで使うことは一度もなかったぜ。日本国内のオフィス業務をすることはなかったからな。

 

 添乗員になるメリット

  • 毎日違う現場なので退屈しない
  • 自分のペースで仕事が進められる。
  • 社内の人間関係に悩むことがない(現場で一人なので)
  • いろんなところに行ける
  • 休もうと思えばいくらでも休める(ただし無給)

 

添乗員のデメリット

  • 給料が安い
  • 労働時間が長い
  • 固定給ではない(働いた分しかもらえない)
  • 体力・メンタルともにハード
  • 朝めっちゃ早起きしないといけない

 

こんな人は向いている

  • 一人で仕事をするのが好き
  • 機転が利く・頭の回転が速い(先読み能力がある)
  • 早起きが得意
  • メンタルが強い
  • トラブルに冷静に対処できる

 

こんな人には向かない

  • 誰かの助けがないと仕事できない人
  • 早起きが苦手な人
  • メンタルが弱い人

 

国内添乗の場合、ツアー開始時間が朝早い時間になるため、添乗員はそれよりも早くスタンバイする必要があります。

そのため、始発に乗ることもざらにあるため、早起きができない人には向きません。もし寝坊・遅刻したらそのツアー自体催行できなくなる恐れのある非常に責任重大な立場です。

ちなみにこのブログの主は朝03:30スタンバイの仕事をしたことがあるぜ(前泊あり)。

 

ツアーの終了時間もまちまちなので、深夜に終了する場合もあります。

翌日に別の仕事があった場合、ほぼ睡眠時間はありません。

 

ちなみに僕は修学旅行の添乗で朝04:30に業務終了で06:30にスタンバイという仕事をしたことがあります。今はさすがに法律が厳しいから、こういう仕事はないと思いますが。

 

メンタルが強くないとダメ、というのはパッケージツアーには基本的にアンケートというものが存在するからです。

そこには添乗員について書く欄もあり、一定数心ないコメントをする人が必ず出てきます。

僕も人格を否定されるようなことを書かれたことが何度かあります。

 

多くの添乗員はこれでメンタルをやられて仕事をやめていきます。

ちなみに「旅行が好き」という理由だけで添乗員になった人の離職率は非常に高かったぜ。仕事とプライベートでは同じ旅行でも全然違うからな

 

 現場では予期せぬトラブルが起こります。同じツアーに添乗していても毎回同じように進むわけではありません。

そのため、常にトラブルに対応できるように頭の中でシミュレーションをしておく必要があります。

病人が出ても、その人の世話をしながら本体も動かさないといけないという難しさもあります。

 

最悪の場合、ツアー中に亡くなる方が出る場合もあります(経験がありませんが)。

 

交通機関の遅延・フライトキャンセル・ホテルのオーバーブック(海外)・クレーム処理・病人や盗難事件、などを同時にハンドリングしないといけないこともあります。

 

大変ですがやりがいはあります。

 

 

添乗員は毎回ツアーの下見をしているわけではない

お客さんの立場だとわかりづらいですが、添乗員は基本的にツアーの下見をすることはありません。

 

始めていくツアーに関しては、前回レポート(別の添乗員が過去にツアーに行ったときの報告書)を読んだり、先輩にレクチャーしてもらうなどします。

 

つまり、行ったこともない場所でお客様を案内しないといけないということです。

 

道を間違えてもいけないし、お客様に質問をされることもよくあります。

そういうことに対して臨機応変に対応できるスキルがないと、添乗員として長く働くのは難しいです。

 

添乗員は低賃金

あまりネガティブなことは言いたくありませんが、期待してツアコンになった人ががっかりすることがないように、真実をお話ししたいと思います。

 

僕が添乗員を引退してからもう10年近く経つので、多少は待遇も改善されているかと思いますが、基本的に添乗員は薄給です。

 

海外添乗をするようになったり、添乗員としてのランクが上がれば日当もそこそこよくなりますが、特に新人のうちは給料が安く一人で生活するのがやっとのレベルしか稼げません。

 

働いた分だけしか給料が支払われないため、閑散期などで仕事が少ない場合は一気に給料が減ります。

 

こういった事情もあり、男性添乗員の多くは結婚とともに仕事を辞めていきます。

 

ツアーによっては労働時間が16時間を越えることもあります(トラブル発生時など)。

特に始発に乗ってスタンバイ場所まで移動することを考えると、実際の拘束時間はそれ以上になることもあります。

 

添乗員は現場で一人で働いていて、会社側が時間管理をすることができないため、

みなし残業として給料が支払われます。

 

夜22時以降は2000円と言った感じです。

旅行会社にもよりますが、深夜0時になろうがそれ以降になろうが金額は同じことがあります。

 

そのため、時間給で働くことに慣れている人には向きません。

 

ツアーコンダクターは激務

はっきりいってツアーコンダクターは激務です。

 

国内旅行の場合は早朝の電車に乗ってスタンバイをし、

帰着時間は平均で20:00-22:00。

 

そこから自宅に帰って翌日の準備をします。

 

大体就寝時間が23:00-24:00頃、そして翌朝は04:30頃に起きます。

 

集合解散場所によって通勤時間も変わるため、

この時間は前後することがあります。

 

繁忙期は連添と呼ばれる連続添乗があり、

僕は最高で国内旅行で8日間連続で添乗したことがあります。

 

8日間のツアーじゃないですよ。

 

日帰りとか1泊2日とかのツアーが組み合わさって8日間です。

しかも当時は人手不足だったので、この8日間のうち1日に2本のツアーに添乗したこともあります。

 

早朝出発で夕方帰着の仕事を終えた後、

そのまま次のスタンバイ場所に移動し、

夜行の仕事をしました。

 

さすがにこの時ばかりは仕事辞めようと思いましたよ。

 

ちなみに繁忙期になると、

7連添→中1日→6連添→中1日7連添のような形で仕事が続きます。

 

この「中1日」も完全休みというわけではなく、

前後のツアーの打ち合わせや清算があるのでエージェント(旅行会社)のオフィスに出向かなければなりません。

 

こんな感じなので、繁忙期でまる1日休めるのは1日あるかないかです。

 

※僕がツアーコンダクターをしていた10年以上前の話なので、

現在はもう少し緩くなっているかもしれません。

 

ツアーコンダクターの魅力

現役時代には「あっちこっち旅行に行けていいねー」と様々な人から言われましたが、

当人はそんなことを感じたことはほとんどありません。

 

旅行と言っても遊びで言っているわけではないので、

楽しいという感情はほぼありません(僕だけかもしれませんが...)。

 

僕が感じるツアーコンダクターの魅力は、

「すべて自分一人でハンドリングする面白さ」です。

 

ツアーコンダクターは現場で一人の仕事です。

 

様々な予期せぬトラブルやクレームを一人で解決しなければなりません。

 

渋滞で行程が遅れたり、電車や飛行機が運休することもあります。

 

不可抗力なのでどうしようもありませんが、

それが理解できないお客さんは我々に怒りをぶつけてきます。

 

慣れてくると先読みの力が身に付くので、

だいたいどういうクレームが発生するかがある程度予想できます。

 

それを予防するために事前に説明することでクレームを防いだり、

トラブルをスムーズに解決してヒーローのように称賛されるなど、

自分の機転でうまくいったときは「楽しい」と感じることはありました。

 

ツアコンの英語レベルは?

これも真実をお話ししますが、大多数の添乗員は英語がペラペラではありません。

一般的な日本人よりも英語は上手ですが、ペラペラと呼ぶには程遠いレベルです。

 

ほぼ英語が話せないのに海外添乗に行く人もいます。

 

なぜこのようなことが可能かというと、ディスティネーション(国・方面)によっては日本語を話すガイドがツアーに同行するからです。

 

彼らのことをJSG(Japanese Speaking Guide)と呼びます。

 

JSGが同行する方面のツアーに参加した場合、英語を話す必要性はほぼありません。

ほとんどのコミュニケーションはJSGがやってくれるからです。

 

中にはJSGが存在しない、もしくは法律上の問題でJSGをつけることができない国もあります。

 

その場合は添乗員オンリーでお客様を案内するか、ESG(English Speaking Guide)が同行します。

 

本来はESGの通訳をしないといけないのですが、英語が苦手な添乗員はあらかじめ台本を作っておいて、通訳しているフリをしてそれを話しているだけ、という人もたまにいます。

 

僕もイタリアに添乗にいったときESGの通訳をしていたら、

 

「あなたはちゃんと通訳するのね。他の添乗員は私が話すことを全然通訳してくれないわ」

 

とESGの女性が言っていました。

 

日本語はわからなくても、通訳していないことはお見通しのようです。

 

知られざるツアーコンダクターの世界

添乗員という仕事の裏側を音声で話しました。

 

 

 

 

 

関連書籍

添乗員になりたい方のための関連書籍をご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

ツアーコンダクター(ツアコン)になるには添乗員派遣会社に所属する

 

さっき、添乗員はA社とB社の添乗をすることがあると言ったが、大手旅行会社にはインハウス(専属)の添乗員派遣会社を持っているところもある。インハウスに所属すると基本的にはその旅行会社の仕事しかしない。

 

 

 

 

阪急交通社インハウス 阪急トラベルサポート

 

www.hts-net.co.jp

 

これ以外にもあります。

 

独立系添乗員派遣会社

インハウスと違い、基本的にどの旅行会社の仕事もしますが、取引先とのつながりの強さで、各旅行会社の仕事のボリュームに偏りがある場合が多いです。

 

 

旅行綜研

 

www.tm-a.co.jp

 

エコールインターナショナル

www.ecole-international.jp

 

 フォーラムジャパン

www.forum-j.co.jp

 

 

これ以外にもたくさん添乗員派遣会社は存在します。

 

今日は以上です。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

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