人間の進化成長のスピードは緩やかです。
そういう風に作られているからです。
そうでないなら、ある日突然小さな子供が大人に成長してもおかしくありません。
野球を始めたばかりの人が必死に猛練習をしたからといって、
いきなりプロ野球選手のレベルになることはありえません。
人間は目に見えないぐらいジワジワと少しずつ成長します。
それはまるで階段を一歩一歩上るような感覚です。
当たり前といえば当たり前なのですが、
こと英語学習に関して言うと、
「必死に猛勉強をすれば短期間でペラペラになれる」と思っている人が多いように感じます。
この思考を持っていると、
いつまでたっても上達しない自分の英語力に落胆し、
英語学習を挫折してしまうことになります。
学んだことの70%は翌日忘れる
人間の成長スピードもそうですが、
脳の仕組み上「学んだことの70%は翌日忘れる」ようになっています。
これは「エビングハウスの忘却曲線」という研究結果のデータによるものです。
1日8時間勉強したとしても、その内容の70%は翌日には忘れてしまっています。
だから、たくさん勉強すればいいというわけではないということです。
毎日猛勉強しているのに全然英語が上達しないという人は、
昨日学んだことを忘れてしまっていても落ち込む必要はありません。
なぜなら、人間の脳の仕組みは忘れるようにできているからです。
忘れたならまた覚えればいいだけです。
一歩一歩着実に進んでいくことが、
遠回り見えて実は一番成功への近道なのです。
1日1%だけ成長することを意識する
今までの説明からも分かる通り、人間がいきなり急激な進化を遂げるということはありません。
つまり、「ある日突然英語がペラペラになることはない」ということです。
最終的なゴールを「英語ペラペラになる」というところに設定するのはいいですが、
それを直近の目標にしてしまうと、英語の勉強が苦しくなってしまいます。
難しすぎる課題に直面すると、脳は拒否反応を示してしまいます。
人間がもっともクリエイティブになるのは、
現状の自分のよりも少しだけ高いレベルのことに挑戦しているときです。
目標は高すぎても低すぎてもいけません。
この状態にいるときを「フロー状態」とか「ゾーン」と呼びます。
一般的には103%のレベルのことに挑戦しているときが、
最もゾーンに入りやすいと言われています。
「たった3%か」と思うかもしれませんが、
僕は正直3%でもかなりハードルが高いと思っています。
だから、「1日1%だけ昨日の自分よりも成長すること」を目標にするのがいいと思います。
1%ならできそうな気がしませんか?
1%の成長とは目に見えないぐらい微々たるものです。
自分が成長している実感を持つことはできないでしょう。
でも、そのジワジワとした成長がやがて大きな進化をもたらします。
1%といっても実際に数値化や可視化することはできません。
しかし、この問題の本質はそこではないのです。
「昨日の自分よりも1%だけ成長する」
という意識をもって取り組むことが最も大切だということです。
101%の複利
1日1%の成長を毎日繰り返していると、1年後には今の約40倍成長していることになります。
そう考えると、1年後の自分をイメージしてワクワクしませんか?
1年後には今よりも40倍凄い自分になっています。
当然見える世界も今とは全然違うはずです。
ほとんどの人は小さな成長を感じられず、
成長することを諦めてしまいます。
確かに目先の変化だけを見れば、
今までの自分と大して変わっていないように思えます。
しかし、その小さな変化を繰り返すからこそ、
大きく飛躍することができるようになるのです。
今各方面で活躍している人々も、
小さな積み重ねをコツコツやってきたから成功できたのです。
あなたが1か月後に通訳として働かないといけないのであれば話は別ですが、
最終的に英語がペラペラになればいいわけであって、
短期間で英語をマスターする必要はないということです。
英語力の上達は時間がかかるのだから、
目先の結果よりも、「いかに勉強を継続できるか」を考えることが大切になってきます。
昨日より1%だけ成長できた自分を愛でてあげてください。
1年後のあなたは、間違いなく別人になっています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。