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ビジネス英語コーチングを再開しました!

英語を上手にしゃべるコツは「上手に話そうとしないこと」

タイトルで結論を述べてしまっているので、

今日お話しする内容がすでに腑に落ちているという方は、

特に今回の記事を読む必要はありません。

 

今回の内容は一般論ではなく、

僕自身も自分の経験を通して実際に感じていることです。

 

英語を上手に話すこととマインドセットは一見関連がないように思えます。

 

しかし、マインドセットは英語のスピーキング力に大きく関係しています。

 

 

 

英語を上手に話そうとすると上手に話せなくなる

これは英語だけに限った話ではありません。

日本語でも同じことが言えます。

 

添乗員をやっていた頃、新人の後輩と乗務するときは、

必ず最後の挨拶を新人にやってもらっていました。

 

人前でマイクを通して話すので、緊張しているということもあるのでしょうが、

丁寧な言葉を話そうとしすぎて全然スムーズに話せないのです。

 

尊敬語や謙譲語などを意識しすぎて正しい日本語を話そうとしているためです。

 

「ですますだけしっかりしてれば問題ないから、

とりあえず自分の言葉で話してみたら?」

 

というアドバイスをすると急にスラスラと話せるようになるのです。

 

8割方の新人は同じような感じでした。

 

僕たちの母国語である日本語ですらこのような状態なので、

英語で話そうとする場合はなおさらスムーズに話せないのは当然と言えます。

 

重要なことは上手に話すことではなく、伝えること

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そもそも言語はただのコミュニケーションツールです。

要するに「道具」です。

 

相手にこちらの言いたいことが伝われば、

目的は達成されたことになります。

 

にもかかわらず、ほとんどの人が「伝えること」ではなく、

「上手に話すこと」ばかりを考えています。

 

ビジネス業界の格言にこういう言葉があります。

 

「見込み客はドリルが欲しいのではない。欲しいのは穴である」

 

これは「顧客が求めているのは商品ではなく、商品を手に入れた先の世界を欲しているのである」というメタファーとして用いられる表現です。

 

人間は往々にして手段と目的を履き違えます。

 

顧客が欲しているのは「穴」であってドリルではありません。

穴を開けることさえできれば、その手段はドリルである必要はないということです。

 

英語にも同じことが言えます。

 

英語を使う目的はコミュニケーションを図ることです。

こちらの言いたいことが伝われば方法は何であってもいいということです。

 

シンガポール時代の先輩は英語レベルは決して高くありませんでしたが、

コミュニケーションスキルは抜群に高かったです。

 

単語の羅列とまではいかないまでも、

つたない英語を駆使して完璧に自分の言いたいことを相手に伝えていました。

 

また、添乗員時代に英語が苦手な先輩と一緒に

イタリアに仕事にいったことがあります。

 

ある土産物屋でお客さんが先輩に

 

「この店はクレジットカード使えるの?」

 

と聞いていました。

 

先輩は店員さんを捕まえ一言こう言いました。

 

ヒアー、クレジットカード、オッケー?

 

近くにいた僕は一瞬度肝を抜かれましたが、

これこそまさに本質だと思います。

 

自分の言いたいことが伝わればそれでいい。

上手に話せるかどうかは関係ありません。

 

上手に話そうとすると話せなくなる

これは僕も含め多くの日本人が陥るジレンマです。

 

「正しい英語を話そう」

「上手に英語を話したい」

 

ということを考えすぎてしまうと、

全然英語が出てこなくなります。

 

 

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また、上手に話せなかったときに笑われる(馬鹿にされる)のではないかという恐怖も抱くようになり、より一層英語が話せなくなります。

 

シンガポール時代の先輩も添乗員時代の先輩も、

自分の英語力にいっさい引け目を感じず堂々と話していました。

 

結局そういう人のほうが英語が話せるんですよね。

 

知り合いにゴリゴリに訛った英語を話すフィリピン人がいます。

 

多分彼の英語を初めて聞いた人は、9割何を言っているかわからないと思います。

 

でも彼は全然そんなこと気にしていません。

 

「上手に話す」のではなく「伝える」

英語がスムーズに話せない人は、

意識の焦点が自分に当たっている人です。

 

自分が他人からどう思われるかを気にしているのです。

 

だから上手に英語を話すことばかりを考えています。

頭の中でしっかり文章を組み立ててからでないと話すことができません。

 

他人に意識のフォーカスが当たっている人は、

「上手に話すこと」よりも「伝えること」を考えます。

 

海外でトラブルに巻き込まれたおばちゃんが、

カタコトの英語で見事に意思疎通をすることができるのは、

コミュニケーション能力が高いからです。

 

「中学英語を覚えれば英語の会話はできるようになる」

 

と言われているのはそういうことです。

 

難しい言い回しや複雑な文法など覚えなくても、

簡単な表現で自分の言いたいことを伝えることは可能です。

 

 

英作文トレーニングの弊害

 

英語レベルが高くなればなるほど、日本語を介することなく英語を話すようになります。

 

僕自身の経験を振り返ってみても

英語がスムーズに話せるときは無意識状態の時です。

 

逆に日本語の文章が浮かんできたときは調子が悪いときです。

その日本語を英語の文章に訳そうとするので、

言葉が出てくるまでに若干時間がかかってしまいます。

 

初心者にとって英作文は会話能力を上げるうえで、

非常に有効なトレーニングになります。

 

しかし、英作文をすることに慣れてしまうと、

ある一定レベル以上になった時に苦労するようになります。

 

日本語を英訳する癖が染みついているからです。

 

そうすると会話のときにどうしてもタイムラグが発生してしまいます。

相手の言葉に瞬時に返答することができません。

 

また、英作文ばかりをやっていると応用ができなくなります。

 

例えば先ほどのクレジットカードのくだりを例にとってみます。

 

仮に「クレジットカードは使えますか?」ということを英語で表現できなかった場合、

英語が上手な人は別の言い回しに置き換えます。

 

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例えば「現金のみですか?」といったような感じです。

 

「クレジットカードは使えますか?」という英語がわからなくても、

「現金のみですか?」ならわかるかもしれませんね。

 

この2つの言い回しの意味するところは同じです。

 

これが「伝える」ということです。

 

英作文ばかりやっている人は、日本語を英訳することに固執します。

応用が利かないので別の簡単な言い回しに置き換えることができません。

 

だから、正しい英語の文章が出来上がるまで言葉が出てこないのです。

 

まとめ

英語はそもそもコミュニケーションツールであり、

その目的は意志疎通をすることです。

 

そして英語レベル=コミュニケーション能力ではありません。

 

英語レベル自体は高くても全然話せない人もいれば、

英語レベルは低いのに見事にコミュニケーションをとる人もいます。

 

TOEIC高得点の人が全然英語が話せないというのはよく聞く話ですね。

 

完璧に英語を話そうとすると、できない自分に直面したときに英語が嫌になります。

 

そうではなく、つたない英語でもいいから「伝わった」という成功体験をすることが大切です。

 

英語が伝わった時の喜びはひとしおです。

 

その経験があれば英語を学ぶことが楽しくなります。

 

あなたは何のために英語を学んでいますか?

言語学者になるためでしょうか?

 

もしそうでないのなら、英語を完璧にマスターする必要はありません。

 

僕たちにとって英語は第2言語です。

下手くそで当たり前です。

 

上手に話そうとすればするほど、英語が上手に話せなくなります。

 

英語を間違えても誰もあなたをバカにしたりしません。

ネイティブは下手くそな英語を聞くことに慣れています。

 

だから、「伝える」ということだけを意識してみてください。

 

相手のことを意識しないと伝えることはできません。

 

それがコミュニケーションの本質、「人とつながる」ということです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。