僕は今でこそ自分の好きなことでお金を稼ぐようになりましたが、
今までにたくさんの失敗をしてきました。
僕の失敗体験が誰かの役に立てばということで、
この記事を書くことにしました。
失敗体験からは学びもたくさんあるので、
失敗を恐れず、どんどん挑戦して欲しいと思います。
引っ越しして最初の仕事
今から数年前、僕はアルバータ州のバンフという小さな町から、
バンクーバーに引っ越ししてきました。
その後、しばらくのんびりした後求職活動を始め、
とある旅行会社で働くことになりました。
しかし、僕は入社2日目で退職を決意することになったのです。
僕は当時旅行業の経験が約15年あり、バンフにいたころは支店長を任されていました。
しかし、新しく入社した会社では新人扱いをされて、
まともに仕事を任せてもらえませんでした。
当時の僕は未熟だったしバリバリ働きたいタイプだったので、
その環境を受け入れることができませんでした。
内面が成長した今の自分なら、
そういう環境からでも学びを得ることができたと思いますが。
任される仕事も少ないし簡単なものばかりなので、
出社して2時間もあればその日の仕事は終了し、
後はひたすら就業時間までパソコンとにらめっこするだけの退屈な日々が続きました。
会社の構造的に上司が退かないとポジションが上がる見込みは薄く、
仕事中もほぼ日本語しか使わないので、英語を使う機会がありません。
そして、試用期間が終わる3か月後に会社を退職しました。
働いている人は良い人ばかりでストレスはまったくありませんでしたが、
「このままでは自分は成長できない」という気持ちが強かったです。
新しく入社した中国系の会社でストレスフルな日々
その後、中国系の航空券を卸売りする会社に就職しました。
その会社を選んだ理由は、GDSという航空券予約システムのスキルが身に付けられることと、試用期間終了後に自宅勤務が可能になることでした。
当時、妻の精神状態がすぐれず、息子の世話ができないことなどがよくあったので、
自宅から働くことのできる仕事は非常に魅力的でした。
社員は自分以外すべて中国系の方ばかりです。
僕と同時期にアフリカから移民してきた黒人女性が入社しましたが、
わずか2週間で仕事を辞めてしまいました。
というのも仕事の環境がめちゃくちゃハードだったからです。
入社2日目に右も左も分からない状態で電話対応を任され、
端末の使い方も航空会社のコントラクト(契約)もまったくわからない中、
休みなく作業しつづける日々が続きました。
カナダでは珍しい土曜日出社もありました。
その振替として「翌週の平日勤務は出社を1時間遅らせてもいい」というルールがありました。
車は妻が使うので、
自宅から勤務地まで電車とバスを乗り継いで約1時間半かけて通勤してました。
端末の使い方がわからないので、
ミスをすることがあったのですが、
そのたびに経理担当者にネチネチ言われていました。
僕は昔から、自分が正しいと思ったら相手が上司であっても噛みつくタイプの人間だったので、この時も自分の直属のボスと経理担当者にキレたことがあります。
(今は内面も成熟したので、理不尽な環境にキレることはありません)
「大して重要でもないミスをネチネチ責める暇があったら、端末の使い方を教えろ」
と、怒鳴りつけた記憶があります。
今の自分からすると、なんてレベルの低い発言なんだろうと思います。
その後、経理担当者からネチネチ言われることはなくなりました。
ある日突然言い渡された「解雇通知」
その日もいつもと変わらず1日がスタートしました。
妻の容体があまりすぐれなかったので、
出社したときにオフィスの一番上のボスに、
「自宅勤務の開始時期を早めて欲しい」
と相談しました。
その後何事もなく1日が終わり、
帰ろうとしたときに大ボスに部屋に呼ばれました。
そして、こう告げられたのです。
「あなたはパフォーマンスが良くないので、
今日が勤務最終日となります。」
働き始めてわずか2か月後のことです。
最初その言葉を聞いたときは、ショックと言うか何を言われているのか理解できませんでした。
でも、当然と言えば当然だと思います。
社内では同僚や上司ともめるし、わがままを言って自宅勤務を早めろというし、
会社からしてもありがたくない存在であったことは間違いありません。
自分の人生でクビになったのは初めてでしたが、
大して落ち込むことはありませんでした。
むしろ、ストレスフルで休みがほとんどない環境から解放されてよかったとすら思っていました。
自分の力で生きていく決意
僕はもともと自分でビジネスをやりたいという気持ちが強かったので、
この解雇経験を機に、雇われない生き方を追求するようになりました。
そして、「自分のやりたくない仕事は絶対にやらない」という決断をしたのです。
自分と向き合い、「自分は何がやりたいのか」、「自分の人生のゴールは何なのか」を考えるようになりました。
そのおかげで今の自分があると思っています。
「人間万事塞翁が馬」という言葉がありますが、
本当にその通りだと思います。
一見するとマイナスに思えるような出来事であったとしても、
人生という長期的視点で見るとプラスになる経験は多いです。
短期的視点でしか物事を見ないから、
それが失敗に思えるだけです。
僕は人生に失敗などないと思っています。
あるとすれば、それは自分が失敗だと決めつけた時だけです。
恐怖というのは逃げれば逃げるほど大きくなります。
今回の件は海外移住に関するエピソードではありませんが、
「失敗を恐れるな」というメッセージが伝えたかったのです。
失敗が怖くて、海外移住を迷っている人の背中を押せる記事になると嬉しいです。
仮にうまくいかなかったとしても、
その経験は自分の人生に必ず活きてきます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。