海外就職について情報発信をされている人は、ネット上に数多く存在します。
だいたいの場合、ご自身の海外就職経験を踏まえて記事を書いている方がほとんどだと思います。
そのため、読み手側はどのサイトを参考にすればいいのか判断に困ることもあると思います。
企業が発信しているような情報であれば、信ぴょう性や信頼性もありますが、個人が発信している情報に関しては、100%鵜呑みにしてしまうととんでもないことになってしまうことがありますので注意が必要です。
海外就職で絶対にやってはいけないこと
海外就職の情報を発信している方の大部分はアジア在住者もしくは、住んでいたことがある人です。
なぜなら、アジアは日本人がもっとも海外就職しやすい地域だからです。
(というよりは、アジア以外の地域はビザの条件が厳しすぎるので、手に職がない限り日本からの就職は難しい)
ただ、僕の経験上から言ってもアジアの海外就職というのは特殊である印象があります。
アジアで海外就職をしている人の中にはイリーガルな方法で働いている人もいるからです。
具体的に言うと「就労ビザ(就労資格)」を持たずに、会社に雇用されているということです。
これは特に発展途上国によくみられる傾向です。
タイ、フィリピン、ベトナムあたりは日本人も多く、不法就労している人が結構います。
したがって、これらの国から情報発信をしている人の情報を鵜呑みにしてしまった場合、あなたもイリーガルな方法で海外就職することになってしまいます。
僕がアジアに住んでいた頃は、マレーシアも就労ビザなしで働いている人がいましたが、現在は就労ビザに対して厳しくなっているかもしれません。
海外就職で絶対やってはいけないことは、労働ビザなしで働く=不法就労です。
長期的に海外で暮らしたいなら不法就労は絶対にしてはいけない
アジアでは、国によって就労ビザを取得するために学歴(大学卒)が必要になる場合があります。
そのため、就労ビザ取得資格を満たすことができず、観光ビザで働いている人も多く、雇用している企業側もそれを黙認しているといったことが普通に行われています。
発展途上国では、こういった不法就労に対しての取り締まりが緩いのが原因です。
逆にシンガポールは不法就労に対しての取り締まりが厳しいため、ビザなしで働いている人はまずいませんし、企業側もきちんとルールを守っている会社ばかりです。
ただ、発展途上国では今現在不法就労が黙認されているだけで、今後経済が発展してきて外国人労働者が増え、取り締まりが強化される可能性は大いにあります。
その場合、あなたは犯罪者になってしまいます。
仮に不法就労の取り締まりが厳しくなった場合、企業は自分たちの身を守るため、トカゲのしっぽ切りとして不法就労している社員をいっせいに解雇するものと思われます。
そうすると、あなたは職を失うことになってしまいます。
不法就労がバレれば日本に強制送還+前科がつきます。
下手したら逮捕されて牢屋に入れられるかもしれません。
不法就労の前科がつくと、仮に国が変わっても二度と海外就職できなくなってしまいます。
僕のカナダの知り合いに聞いた話ですが、アメリカにも不法就労している日本人が結構いるそうです。
彼らは足がつくことがないように、給料は現金払いで受け取っています。
彼らは一生アメリカから出ることができません。
なぜなら、出国時のパスポート検査で不法滞在がバレるからです。
アジアでは観光ビザの滞在期間ギリギリまで働いて、一度国外に出国し再度入国することで観光ビザの滞在期間をリセットすることができます。
観光ビザで働いている人の大部分はこのやり方で働いています。
ただ、これは審査が甘いからできる手法です。
(そもそも観光ビザなのに給料を銀行振り込みでもらっている時点で、チェックがガバガバすぎると思う)
アメリカのようにチェックが厳しい国では、このやり方は通用しません。
そのため、アメリカで不法労働している人たちは、一生国外に出ることができないのです。
不法就労のリスク
仮にあなたが労働ビザなしで働いていたとして、取り締まりが厳しくなり会社があなたを解雇したとします。
その場合、あなたは職を失うことになりますが、ビザがないので再就職をすることもできなくなります。
日本に帰国しようにも出国時のパスポート検査で逮捕される可能性があるので、国外に出ることもできない状態です。
そうなった場合、あなたは収入がない状態でその国で一生暮らすことになります。
仮に定年までバレることなく観光ビザで働けたとしても、不法滞在のため年金のたぐいはいっさいもらうことができません。
もし、自分が不法就労をするつもりなのであれば、そこまでのリスクを冒してまでやりたいことなのかを考える必要があります。
海外求人はしかるべきルートで探すこと
海外求人を探す時はしかるべきルートで探すのがいいです。
情報を発信している人の中には、「人材紹介エージェントなどを介さず直接企業にアプローチしたほうがいい」ということを言っている人もいます。
それがダメだというわけではありませんが、そこには常にリスクもつきまとうということだけは頭に入れておいてください。
ビザを取得するのは時間もお金もかかります。そのため、小さな会社などはできればそういったコストをかけずに人を雇いたいと思っている企業もあります。
そういう会社は違法なやり方で人を募集することになるので、人材紹介エージェントなどを利用せず、求職者と直接やりとりをしたがります。
僕は人材紹介エージェントを使って就職したこともあるし、使わずに就職したこともあります。
エージェントを使わず海外就職したときも、求人広告が載っている媒体が信用おけるものなのかはしっかりと吟味しました(僕の場合は、業界人が使うサイトに載っていた求人)。
あなたもそういったトラブルを避けたいのであれば、その求人広告が本当に信用おけるものなのかはしっかりと精査した方がいいです。
「海外就職したい」という目先の目標にとらわれすぎてしまうと、取り返しのつかない事態に発展してしまうことがあります。
長期的に考えて、その選択は正しいのかどうかをしっかりと考えてから行動するようにしましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。