英語ビジネスレベル最短への道 海外移住・海外就職ブログ

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英語が話せる人材が欲しいなら日本の企業は○○ではなく、○○を採用すべき

日本は世界的にも英語レベルが低い国であると言われます。しかしこれは日本人の知能指数が低いという意味ではないことは、言わずともお分かりいただけると思います。

むしろ「教育(勉強という意味)レベルは高いはずの日本が、英語のレベルが突出して低いのか」ということを考えた時、英語の教育方法に問題があるということがわかります。

日本の英語教育改革はすでに進められており、以前に比べるとより実用的な英語、つまり会話重視の教育に軸足が置かれるようになってきたと思います。

ただ日本社会のある傾向を見た時、世界と比較してまだまだ日本の英語に対する根本的なマインドが変わっていないと思うことがあったので、今日はそれについてブログを書いてみたいと思います。

 

日本社会が考える英語レベルとは?

「英語ができる人材」をイメージしたとき、どのような人物を思い浮かべるでしょうか?
当然、英語で難なく会話ができる人のことを想像すると思います。

日本の企業も海外とビジネスをせざるを得ない時代がやってきて、英語が話せる人材の必要性はどんどん高まってきています。

 

ひと昔前は英語(英会話)というと趣味の領域でしたが、今ではビジネススキルとして多くのビジネスパーソンが英語学習に励んでいます。

しかし一向に英語が話せる人材が増える兆しが見られません。
これはいったいなぜでしょうか?

 

日本の英語指数ランキング

英語指数ランキングとは、英語を母国語としない国の人たちの英語能力をランキング化したものです。

日本の順位は何位だと思いますか?

2018年の日本の英語指数ランキングは88か国中49位です。

 

僕が軽くネットで調べただけですので、正確なデータではないかもしれませんが、
2016年は35位、2017年は37位だったようです。

なんと順位は年々下がってきているのです。
日本の英語改革が進められ、人々の英語に対する意識が変わりつつあるのにです。

 

日本社会は本質を見るべき

以前に「日本の英語公用語化」について記事を書きました。

アウトプットの機会を増やすのはすばらしいことですし、アウトプットは英会話レベルの向上のためには必須ともいえるものの一つです。

しかし以前の記事でも書いたように、闇雲にアウトプットの機会を増やすだけでは英会話レベルがあがるわけではなく、むしろやり方を間違えると変な英語が身についてしまうなどの弊害があります。

だから英語改革を進めるのであれば、うわべだけ変えてもあまり意味はありません。
もっと本質的なことを変えていかないと、根本的な解決にはならないと思います。

 

日本の企業が本質的に見直すべきもの

僕は日本社会のある傾向を見て、「英語に対する本質的な意識」が変わっていないと感じることがあります。

それはTOEICです。

 

あらかじめお伝えしておきますが、僕はTOEICTOEIC受験者を非難するつもりはありません。
日本社会の英語に対する意識の問題提起として、TOEICを題材にするだけです。

 

僕自身TOEICを受験したことはありませんので、細かい部分まではわかりません。
情報が間違っていたら申し訳ありません。

 

巷では「TOEICのスコアが何点か」ということが英語能力の指標とされ、それが企業の採用基準になっていたりします。
しかし、一方で「TOEICの高得点者でも英語がまともに話せない」という話もよく耳にします。
このことは英語に関心のある人でなくても知っているぐらい有名な話です。

にもかかわらず企業は相変わらずTOEICスコアをベンチマークとしています。
だから僕は、日本社会の英語に対する根本的な意識は変わっていないように思うのです。

 

なぜTOEIC高得点者でも英語がまともに話せないのか?

それは受験英語でやっていることと同じだからです。
ReadingとListeningだけの試験。問題集を解いて、インプット重視の学習だけで高得点が取れる試験だからです。

マークシート形式だから英作文などをする必要もなく、アウトプット要素は皆無です。

 

要するに受験英語の形が変わっただけです。そして、TOEICを受験する人たちのアプローチも受験英語と同じやり方です。

受験英語は、長文を複雑にこねくり回して英語をより難解に理解させようとしたり、必要以上に文法を意識させようとします。
そんなにややこしくしたら英語なんて話せるようにはなりません。

だからもし、受験英語と同じアプローチでTOEICに臨んでいるのであれば、英会話レベルが上達するはずがありません。

 

TOEICの代わりに採用すべきもの

海外にもTOEICは存在します。しかし、企業は求職者の英語レベルを図るのにTOEICを採用していません。

僕の推測ですが、おそらく「TOEICでは企業が求める英語能力を把握することができない」と考えられているからです。

 

海外で英語能力の指標に使われているのはIELTSです。
企業だけでなく、大学が留学生を受け入れるときの英語能力判定にも採用されています。

 

IELTSは簡単に言うと、Speaking,Reading,Writing,Listeningのすべての項目が含まれている英語試験です。

水泳の種目でいうなら個人メドレーです。

 

TOEICと同じく合格・不合格はなく、スコアが出るタイプの試験です(最高得点は9.0)。

 

IELTSはカナダの永住権を取得する際にも必須項目とされており、得点が低いと永住権を取得できません。


僕も永住権を取得する際にIELTSを受験しました。

 

IELTSなら企業が求めるSpeakingやWritingのスキルを測ることもできます。
ListeningやReadingのスキルだけではビジネスになりませんからね。

 

「じゃあ英検でいいのでは?」と思う方もいらっしゃると思いますが、英検は合格・不合格があるタイプの試験なので、正確な英語スキルを測定することができません。

 

あれだけ「TOEIC高得点者でも英語が話せない人がたくさんいる」と言われているのに、いまだにTOEICベンチマークとして採用し続ける日本社会の意識が、日本の英語レベルが向上しない原因だと思います。

 

今日は以上です。

 

いつもブログを読んでいただきありがとうございます。